文学 鈴鹿御前の物語~別れ、そして再び~ 『鈴鹿御前の物語』最終話。鈴鹿御前を看取るべく急いで屋敷に向かう俊宗。鈴鹿御前は少りんのことを託し息を引き取ってしまう。俊宗もまた、あまりの悲しさに体調を崩しとうとう亡くなってしまう。冥土にやってきた俊宗は、鈴鹿御前を生き返らせるために閻魔王と対峙する。果たしてその行方は・・・? 2020.12.17 文学
文学 鈴鹿御前の物語~大嶽丸との戦い~ さて、鈴鹿御前との別れから三年、彼女の予言通り俊宗に宣旨が下されました。 「陸奥の国の霧山ヶ岳に大嶽丸という鬼が現れた。こやつは我々を滅ぼし、日本を魔物の住みかにしようとしている。急ぎこれを討て。」 俊宗は大嶽丸との戦いに備え... 2020.12.12 文学
文学 鈴鹿御前の物語~高丸との戦い~後編 二人が夢中で語り合っているうちに夜が明けてきました。 「兵をみな都へ帰してください。こんなに大勢いなくとも田村殿と私がいれば高丸を討つことなどたやすいことです。」 鈴鹿御前がそう言うのであればと、俊宗は兵を都へ帰しました。そし... 2020.11.29 文学
文学 鈴鹿御前の物語~高丸との戦い~前編 さて、そうこうしているうちに二十一日となり、鈴鹿御前の予言通り、近江の国の蒲生山に高丸という鬼が現れ、日本を支配しようとしているという知らせが都に届きました。帝より高丸討伐の命令を受けた俊宗は十万騎余りの軍勢を率いて近江の国へと向かいまし... 2020.11.14 文学
文学 鈴鹿御前の物語~夫の裏切り~ さて、年月が過ぎ少りんが三歳になった年の八月七日のことです。俊宗は人里離れた鈴鹿山の屋敷にて、ふと物思いにふけっていました。 (都から離れてもう何年経ったのだろう。せめて風の便りでもあればいいが、ここには誰もやってこないから都の様子... 2020.10.10 文学
文学 鈴鹿御前の物語~二人の出会い~ むかしむかし、伊勢の国の鈴鹿山に立烏帽子と言われる盗賊がおりました。なんでもこの盗賊は姿を消すことのできる不思議な力を持ち、帝への献上品を奪い去っているというのです。これに困った帝は、坂上田村丸俊宗という将軍に、この立烏帽子を退治するよう... 2020.10.07 文学